2016年11月23日

が好きなのか



儀屋風情の男はそんなことには興味がなかったが、道明寺という大きな財閥の次の総帥となる男の若い頃には興味があった。

道明寺司は男が仕える人物の息子だ。少年時代に恋をしたがその恋が実ることなく、何年も相手の少女の面影を追っていたと耳にしたことがあった。そしてPretty Renew 美容院今では大人になったかつて少女だった女を山奥の山荘に監禁している。
その女の名前は牧野つくし。道明寺司のひとつ下の学年にいた女だと聞いている。

道明寺司が牧野つくしを監禁している。そんな記事が週刊誌に載ったとしたらどうなる?写真が世間にもたらす効果は絶大だ。だが彼のそんな私生活が世間に暴かれることは決してないだろう。

そう言えば、花沢物産の専務の話が週刊誌を騒がせたことがあったはずだ。
あれは専務が仕事もせずに女に金をつぎ込んでいる。確かそんな話しだったと記憶している。
明らかに書かせたものだとわかっていたが、人々は全てとは言わなくとも、書かれたことと見たことを信じるものだ。
それに確か同じ頃だったはずだ。花沢物産は提携工作を進めていた会社を道明寺HDにかすめ取られる形で失った。あの専務は道明寺司
親友だった男だ。だが牧野つくしを挟んで二人の仲は割れていた。

牧野つくしの両親が交通事故で亡くなったあと、姉と弟の力になったのは花沢物産の専務となったひとり息子だ。あの事故から10年、女は花沢邸で暮らしていたが邸を出てひとり暮らしを始めた途端、行方不明になっていた。だが失踪届は出されていない。いや、出されていたが握りつぶされていた。
握りつぶしたのは道明寺司で、花沢物産の専務は牧野つくしを探しているらしい。

はたして花沢類は牧野つくしのことが好きなのか?
そうでなければ邸に住まわせて面倒を見ることはしないはずだ。
そんな男を憎んでいるのは道明寺司だ。私生活の対立をビジネスにまで持ち込むようでは、まだまだ青いとしか言えないが、人の感情はそう簡単に割り切れるものではないはずだ。

道明寺司の父親は息子が一人の女に執着することに懸念を抱いていた。
牧野つくしを巡って花沢物産の跡取りとの揉め事など馬鹿バカしいにも程があるというものだ。それにこれ以上息子の人生がおかしくなるのを見過ごすわけにはいかないということだ。あの娘に道明寺家の跡取りを生ませるなど、とんでもない話しなのだろう。


道明寺司の父親。今でも多方面への権勢をほしいままにする男。その男から渡された紙は既に灰となって手元にはない。いつもそうだ。言葉に出さないし記録に残すことはしない。
渡された紙は読めばその場で火をつけ燃やされる。尋ねたいのはやまやまだが男は質問されるのを嫌う。故に書かれていたことが全てとなる。
例えその言葉が短くてもだ。  


Posted by 私だけが残った貧乏作業だ at 13:02Comments(0)
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